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洋食器コラム
 
 
■第3回 絵付けについて■
 前回このコラムで、焼物に関する基礎的な用語についての解説を予告しました。しかし、このスペースでそれを一度に行うことは困難なため、今後いろいろな話題を取り上げていく中で、必要だと思われる用語の説明も併せて行っていきたいと思います。ご了承下さい。

 さて今回は「絵付」です。絵付とは、焼物にさまざまな色の顔料を使い、筆やペンで絵柄や模様などを描くことを言います。これには、下絵付(=アンダーグレイズ技法)と、上絵付(=オーバーグレイズ技法)の二方法があります。
 下絵付とは、釉薬をかける(=施釉)以前、つまり950度ほどの温度で素焼した後に、絵付する技法です。この後、磁器は施釉され1350度以上の高温で焼かれますから、顔料はこの条件に耐えなければなりません。それゆえ使用できる色は、以下の四色(=高温顔料)に限定されます。



 ・ コバルトブルー
 ・ クロムグリーン
 ・ ウラニウムブラック
 ・ コッパーレッド

(マイセンのブルーオニオンは、アンダーグレイズ技法の代表例です。)  

 もう一方の上絵付とは、施釉後に焼成された磁器に、さまざまな顔料を用いて絵付する方法です。下絵付と異なり、今日ではほとんどどんな色でも使用可能となっています。絵付が終われば、色に適した温度(800〜900度)で焼付が行われます。金を使用する場合はさらにもう一度560度から740度の範囲で焼付を行わなければなりませんから、焼成の回数は最低でも四回に及ぶことになります。

 最近、この絵付を趣味とする人々の話をよく耳にします。いろいろなサークルもできているようです。取り扱いの簡単な窯や、用具が手軽に入手できるようになったからでしょう。ヘロルト(※1)やクレッチマー (※2)になった気分で、自分だけのオリジナルな絵柄の焼物製作に奮闘努力されることは、さぞかし楽しいことでしょう。

次回は食器の選び方をテーマに予定しています。

※1 ヘロルト:マイセンの絵付けの第一人者。彼がいなければマイセン磁器に絵柄は付かなかったかもしれません。
※2 クレッチマー:1793年に「ブルーオニオン」の絵柄をデザインした人物。

文責:三沢 厚

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